SSブログ

たま~~に いい記事がある「朝鮮日報」 [韓国]

~朝鮮日報~

【コラム】イスラエル軍の最高秘密兵器

【コラム】イスラエル軍の最高秘密兵器

 

 10年前、韓国陸軍第1師団の捜索兵として非武装地帯(DMZ)で勤務していた。1日数時間を、実弾と手りゅう弾、K2小銃で武装して過ごした。ヘルメットと重いトラウマプレート(防弾素材)を内蔵した防弾服は、体の一部だった。間近にある北朝鮮GP(哨所)を監視し、また侵入者・亡命者の発生に備え、地雷原を横切って捜索作戦の訓練を繰り返した。少し前に地雷挑発が起こったそのフェンスの通門を何度も通り抜けた人間として、今回の事件への哀痛は誰にも劣らず大きかった。

 DMZは人里離れた場所だ。普通の軍人なら簡単に行ける免税の売店「PX」も、日課の後に家族や恋人に連絡ができる公衆電話も、そこにはない。大した額ではないが大事な月給は、DMZの山の中に建てられたGPに長期間送り込まれて暮らす捜索兵にとっては「無用の物」だった。330ミリリットルの牛乳1パック、たばこ1本といった「現物」が、DMZの通貨だ。マスコミは主に、GPの後方に当たるGOP(一般前哨)を最前方として、「苦労している韓国軍将兵」のケースを報じる。一方GPは、銃器事故のようなことが起きるたびに取り上げられる。役割の重要性や苦労に比べ、きちんと光が当てられていないのが、GPであり、そこで黙々と祖国のために若さをささげている捜索兵だ。

 

 北朝鮮が地雷に続き、8月20日に砲撃挑発を行ったというニュースが伝えられたとき、イスラエル内務省の関係者と一緒にいた。速報の内容を、この内務省関係者に伝えてやった。これに対し、この関係者は「韓国は、イスラエルと似ているところが多いようだ」と語った。列強に取り囲まれている国の地政学的特徴、いつ起こるか分からない敵の挑発を警戒しつつも冷静に日常を維持しなければならない国民の立場など、実際さまざまな面で似ている。

 

 DMZで軍に服務していたと伝えると、イスラエル内務省の関係者は突然、目を丸くして驚きの声を上げ「最前線にいたのか。どこか違って見える」と称賛した。しかしもっと驚いたのは、私の方だった。韓国では、最前線で軍隊生活を送ったというと「どうしてそこまで行ったのか」「何か(よくない)事情があったのか」という反応ばかりだったからだ。韓国とイスラエルの違いを感じた。

 

 内務省での取材を終え、ビルを出てバスに乗ると、軍服姿のイスラエル兵が1人、後からバスに乗ってきた。兵士が軍の服務証を運転手に見せると、運転手は「ケン、トダー(ヘブライ語で『はい、ありがとう』)」と言って、手招きして兵士を中に入れた。イスラエルで軍人は、義務で服務する兵士であろうと職業軍人の将校であろうと関係なく、軍服を着ていて身分証を提示しさえすれば、公共交通機関を無料で利用できる。この国が軍についてどう考え、どう待遇しているかをうかがい知ることができた。

 

 韓国は現在、イスラエルの軍事装備や技術を輸入している。しかし全く同じ軍服を着て、同じ銃を持っても、同じ軍人になりはしないだろう。韓国がイスラエルから持ってくるべきものは、何よりも、軍隊を尊重する国民の認識だ。イスラエルの最高秘密兵器は、こうした国民の支持で形成された軍の士気だ。

 

エルサレム=ノ・ソクチョ特派員  朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

//////////////////////////////


素材に恵まれれば

こんな記事も書けます



スポンサーリンク


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。